今期の各種委員会・ワーキンググループの体制について
会長 山内 章
(名古屋大学大学院生命農学研究科)
前回の会長挨拶にも書かせていただきましたように,農業,食料,食品,環境に対する社会的関心や,それに関わる研究者,技術者への期待もますます大きくなる一方で,作物学や農学を取り巻く状況は,たとえば科研費細目の見直しに象徴されるように大きく変わりつつあり,またたいへん厳しいものがあります.このような状況を踏まえて,本学会の活動がさらに活発になり,会員や社会のために役に立つよう,総会で承認された事業計画を実施するための,委員会やワーキンググループ(WG)などの体制が整い,また検討事項も整理されてきました.
今期の基本的な目標として,前期の平沢会長のもとで,財政検討・将来構想WGが整理していただきました答申に基づき,それらを実行に移していく方向で本会の運営をしていくこととし,主な重点項目として,1)他分野との積極的な交流による作物学の発展,2)次代を担う若手研究者の育成,3)学会誌機能のさらなる充実,を掲げております.
そのために,前期の財政検討・将来構想WGを統合して,学会戦略WG(大門弘幸座長)を復活させ,今後の学会の発展方向を絶え間なく検討し続け,またこのWGと,他の委員会やWGとは必要に応じて連携しつつ活動を展開していただくことにしました.
また,両前WGの答申と関連し,本会の出版活動をさらに強化するための方策について,現在,作物栽培大系編集委員会委員長を務められ,またこれまでにも多くの作物学関連の書籍などの出版に関わってこられた森田茂紀氏を中心に検討を進めていただくことにしました.
さらにこれも答申で提案されましたが,会員実態調査タスクフォースの設置の検討を開始することとしました.これらの活動を効果的に実施し,さらに新しい方針を立てていく際には,会員の実態について具体的な情報を学会として掴んでいることが必須であるとの認識に立ち,検討を進めていきますので,会員にみなさまにはご協力のほどよろしくお願いします.
それ以外の委員会やWGについては,前期と同じですが,新しい体制の下で,上述の重点項目を強く意識しつつ,それぞれに活動していただくようお願いしているところです.詳細につきまして,以下の項をご参照下さい.