第231回講演会開催の中止にあたって
会長 平沢 正
(東京農工大学大学院農学府)
この度の東北地方太平洋沖地震による大震災で被災された方々には心よりお見舞い申し上げます.また,犠牲になられた方々に深く哀悼の意を表します.
被災した地域におられる会員の状況につきましては,学会として把握に努めているところです.情報をお持ちでしたら,学会事務取扱所にご連絡下さるようお願いいたします.個々の研究機関や大学では緊急な対策が始まっていますが,学会としても会員各位からの情報も踏まえた上で,可能な対応を検討したいと思っています.被災された会員の方々には一日も早く通常の活動に戻られますことを願っております.
すでにお知らせいたしましたように大震災に伴って発生した諸状況を鑑み,第231回講演会の開催を中止いたしました.精魂を傾けた研究をとりまとめて発表を準備された会員,多様の重要な課題をとりあげ準備されてきたミニシンポジウムのオーガナイザーと講演者,小集会の発起人と話題提供者,開催を待つばかりまで精力的に準備をいただいた第231回講演会運営委員会,これらの方々の重ねてこられたご努力を思い,さらに講演会でなされる活発な意見交換や交流の重要な役割を考えて,この度の講演会の開催中止を大変重く受け止めております.学会として可能な限りの対応を図っていく所存です.
発行される第231回講演要旨・資料集(日本作物学会紀事 第80巻 別号1)および前納金の取り扱いについては,すでにアナウンスした通りです.平成22年度の会務,会計と平成23年度の事業計画,予算については,評議員の間で審議し,山口大学で開催される第232回講演会開催時に平成23年度総会を開催し,審議決定していただく手はずにしております.総会までは評議員間の審議に基づいて平成23年度に計画されている事業,予算を執行したいと考えております.会員の皆様におかれましては,この度の状況をご理解の上,ご了承いただきたくお願いいたします.
この度は研究成果の発表と意見交換を行う共通の場を持てませんでした.そこで,会員の質疑,討論の場として研究集会の開催の可能性を検討しております.詳細が決定しましたら,追って連絡させていただきます.またコミュニケーションの手段が格段に発達している現在,これを大いに活用し,講演要旨・資料集に発表されている研究成果について会員相互の議論を深め,各位の研究,諸活動を発展させていただきたいと切に願うものであります.